家出をしました…
2017年の年の瀬に家を飛び出しました。簡単にいうと、家出です。
家事をすることも、何もかもが嫌になってしまいました。とは言え、きちんと22時ごろには帰宅するので世の中の家出に比べたらあまちゃんです。だけど、主婦にとって夕方から22時まで家にいないことは大変稀なケース。夕飯の支度も、子どもの世話も何もしないのですから。
何もかもが嫌になったのが理由ですが。もう少し詳しくいうと……、
主婦の価値がわからなくなったから。
会社員ならば、会社に行っている間は仕事をしていると見なされ、それなりのお給料が発生します。だから、満員電車に乗ることも、多少のつらい仕事でも、「これがお給料につながるんだ」と思えば乗り越えられるでしょう。
では主婦はどうなんでしょうか。
家族のために家事をしている、と脳を切り替えれば幸せいっぱいの作業かもしれません。
朝から家の中が玉子焼きのにおいでいっぱいになることも、お味噌汁の具に悩むことも、すべてが幸せ。洗濯も、掃除も、トイレ掃除だってすべて家族の笑顔のため。子どものお弁当も、ペットの世話も家族のため。そう毎日思いながら過ごせたら、どれだけ幸せな日々でしょう。
わたしの脳は違います
だけど、そう思えないのがわたしの脳です。
「なぜ、仕事に行けばお給料に変わるのに、家の中でこなすことはお給料にならないんだ」
「家族のためとはいえ、結構な時間を使うじゃないか。大切な時間を使っているのは外で仕事をするのも、家で仕事をするのも同じはず」
などと、モヤモヤしてきます。
家の中で仕事をすると言っても好きに休憩できるじゃないか!と言われそうですが、休憩は外で仕事をしていてもできますし、休憩のない仕事はありません。
それに家の中で休憩をしていても、頭の隅っこでは「そろそろ洗濯が終わるな」とか「洗い物が残っていたな」などと考えてしまいます。
わたしの場合、家でブログを書いたりするのですが、子どもが帰る時間に合わせて食事の支度がはじまります。そうすると、パソコンに向かっていた手を止めて、その手は料理をする手に変わるのです。
それを当たり前だと思えたらいいのですが、思えないのがわたし。「わたしの大切な時間なのに!」とモヤモヤするのです。
よく、主婦の年収や時給が計算されている図などを目にしますが果たしてその年収や時給を手にしている主婦はどのくらいいるのでしょうか。それにお金だけが目的なわけではない。何かがモヤモヤしてきます。
そして、家出を決行しました
というわけで、わたしは家の中にいることに不満を感じ夕方から22時まで家を飛び出したわけです。これは、子どもが大きくなり自分のことは割と自分で出来るようになったから可能なのかもしれませんし、たまたま主人が家にいたから決行できたことです。
結果的には、、家を飛び出して良かったと思っています。なぜなら、わたしがいなくても特別大変なことは起きていなかったから。
主人は家で仕事をして、子どもはiPadで何か調べ物やゲームをしていたようで、特別問題は起きませんでした。夕飯は2人で外食をしたようですし(わたしが出かける時に放置した洗い物は、22時でもそのままシンクに置かれていましたが)わたしの家出は、ふたりの間では「ママは気晴らしかなー」ぐらいで終わっていました。
その間、わたしは外でブログを書き、ネイルとマツエクへ。
頭の隅っこでは、家のことも気にはなりますが「今」の自分の時間に集中したいのであえて考えず過ごしました。おかげさまで、自分のために大切な時間を使ったおかげで少しだけ気分は良くなりました。
が!それだけで、わたしのモヤモヤはおさまりません。だって、自分の大切な時間を自分のために使うなんて、当たり前のことですから。
不満があっても結婚生活を継続する人
モヤモヤを解消するために次に考えたことは、結婚生活に不満を抱えながらも継続する人が多い現状について。わたしに対しても、これだけ不満があって家を飛び出すぐらいなら結婚生活を辞めたらいいんじゃないか?と考える人もいるとおもいます。そんなに自分のために時間を使いたいのなら、離婚して好き勝手生きた方がいいんじゃない?と。
もちろんわたしも考えました。結婚生活に向いていないんじゃないか、と(2回目の結婚ですし)。そこで、インターネットを使い世の中の主婦の考え方や悩みをリサーチしてみました。
すると、離婚せず不満があっても結婚生活を継続する人のほとんどが経済的な自立が不安で我慢していることがわかりました。要するに、ずっと専業主婦または、パートをしてきたので正社員として採用してもらえない現実や、社会に出ることへのブランクを感じるのです。
それらの恐怖を体験するぐらいなら、今の結婚生活を継続しよう…と、離婚をためらってしまうのです。もちろん、それだけが理由じゃありません。今まで楽しかった家族との思い出もあります。でも、とても大きな問題は「経済的な自立」が不安だということです。
結婚しながら有意義な時間を過ごすには…
では、どうすれば結婚しながら有意義な時間を過ごせるのか?それは……
少しでも「自立した生活」を目指すこと。
誰かのために自分の才能を発揮することを目指すことです。自分の大切な時間を自分のために使いたい、という言葉と矛盾しているように感じるかもしれませんが、誰かのために自分の才能を発揮するには、自分の大切な時間を使って勉強なり、力をつける必要があります。
もちろん、自分のためだけに習い事をするのも最初は息抜きになり楽しいです。
ペン字を習っていた人がいましたが、最初は自分のために字が上手になりたい、と言って習い始めたものの何だ物足りなくなり、次第に自分の母親の代わりにお礼状を(ペン字で習った技術を使い)代筆すると、ものすごく自分も満足し、親からも感謝され喜びに変わったという話を聞きました。
きっかけは自分のためでもいい。でもその技術がいつの日か誰かのために役立つことを目指しながら自分の大切な時間を使って取り組むと、自分のためだけに取り組んだときよりも成果が全く違います。
自立した生活とは…
「自立した生活」というととても難しくて大変なように思うかもしれませんが好きなこと、得意なこと、ずっとやってみたかったことに挑戦することからはじめてみたらいいのです。
もしかすると、長年の主婦の経験から掃除や、料理、雑貨作りなど手先の器用な部分などが活かされる場合があります。知り合いの雑貨作りが好きな女性もずっと主婦ひとすじでやってきたのに、今では雑貨作りのお教室を開いています。
まず、大それた夢や、目標を探さなくてもいいのです。
モヤモヤが減った理由
わたしもモヤモヤが減りました。
「家庭の中だけで自分の人生を完結させることはやめよう」
と決心したからです。
もっと文章について勉強したい。人の心を文字で癒せる人になりたい!そう思ったら、主婦の経験もすべて文章に活かせています。
現に、家を飛び出したことまで記事に書いているし。何もかもが嫌になって家を飛び出すことは格好いいことではないけれど、どんな恥ずかしい自分をさらけ出してもいいから、そんな経験をも文章にしたいのです。
そのためには、どんな時間も大切。
思いついたらスマホのメモ機能に考えを残すようになって、今ではメモ機能120個ぐらい日常の中で感じた気づきや不平不満、改善点などをメモして、家事の合間に時間をつくり清書します。
だけど、清書も一回では作れないので、何度も何度も見直してひとつの記事に相当な時間を使うほど私は未熟です。それでも、自分の大切な時間を誰かのためにいつか役立てる日がくることを祈りながら使っているので以前よりもモヤモヤしません。それが、わたしの自立につながると考えているからです。
自立とは、自分で立つこと。
夫婦には、夫婦の数だけ生活スタイルがあり、考え方があると思いますが、自立できないことが原因でモヤモヤしていたり、未来が不安になるぐらいなら家事の合間に好きなことをしてみたり、ずっと我慢していたことに挑戦することをお勧めします。
家族のために家事をすることは素敵なことです。わたしにはそれが出来ないのでとても羨ましい。家族の笑顔のために美味しいケーキを焼いたり、部屋を隅々まできれいに掃除したり、キッチンを水滴ひとつないぐらいピカピカにすることでわたしのモヤモヤが無くなったらどれだけ幸せだろう…とおもいます。
だけどもし、わたしのように家事をすることだけではモヤモヤを無くすことが出来ない人には、家事をすることだけが主婦の価値ではない、あなたの価値はそれだけではないということに気づいて欲しいのです。
眠っている才能を、どうか活かして欲しいです。
決して主婦の価値を低く見積もっているわけではありません。
ただ、主婦というヨロイを着て、社会に出ることのブランクや恐怖から逃げないで欲しい。30歳を過ぎたら恐怖に立ち向かうことが少なくなります。今のままでいいや、と新しいことに挑戦する気持ちも薄らいでいきます。
子どもたちが足し算、引き算、かけ算…と次々と覚えて成長していく姿とは反比例するかのように、大人は成長から離れていきます。
成長なんて言葉は重苦しいと感じるかもしれませんが、昨日よりペン字で字が上手くなることも成長、雑貨を作る技術が上がることも成長です。その小さな成長が、いつの間にか誰かの笑顔を作り、自分の心も成長させてくれます。
どうか、あなたの才能を眠らせないで思いっきり人生を楽しんでください。