夫婦円満という呪い「夫婦間で嘘をついている人は86%」

夫婦円満という呪い

わたしは二度目の結婚なので偉そうなことは言えませんが、夫婦はいつでも仲良く円満でいることが望ましいというのはある種の呪いだと思っています。

SNSの投稿を見ていると仲良しの夫婦写真を見ることがあります。

仲がいいことが悪いこと、と言いたいわけではなく夫婦仲がいいことをデフォルトにすることは息苦しくなるんじゃないか?と思うんです。

そりゃあ、ケンカしている姿を子どもたちに毎日見せ続けるのはいかがなものかと思いますが、いつも仲良しでいなければならないというのは神話じゃないか。

だって、夫婦とはいえもとをただせばタダの他人。育った環境も違えば価値観も違う。結婚生活が長ければ必ず価値観が同じになるというわけでもないしお互いに譲れないものもあるでしょう。話し合いを重ねて歩み寄るという姿勢は理想的ですがどうしても男性と女性とでは役割も変わってくる。子どもがいればなおさらです。

それでもSNSを見て仲良しな友達夫婦の写真を見れば、いろんな感情もわくし少なからず自分たち夫婦と比べてしまうこともあるでしょう。所詮、SNSはいいところしか書いていません。見せたくない本当のどろどろした部分は鍵垢でない限り書かないはずです。

わたしのクライアントさんでも「夫婦仲が悪くて改善しようがないから助けて欲しい」という相談が後をたたないです。だけど声を大にして言いたい。

いつも夫婦円満で笑顔に満ち溢れていることが一番だと思い込まなくていい

夫婦とはいえ、人間です。感情がある生き物です。

嫌なこともあれば苦しいこともあるでしょう。夫婦だから分かり合えるはずだ、というのは神話です。ケンカをしてもいいじゃないですか。

ウーマンエキサイトというサイトで夫婦間で嘘をついたことがありますか?というアンケートをとったところ
1.ある86.4%
2.ない8.5%
3.わからない・どちらとも言えない 5.1%

あるという人が86.4%と圧倒的に多い結果となりました。つまり、夫婦円満で何の問題もなさそうな夫婦に見えても実は嘘をついたことがあるということです。「White lie」と表現するそうです。ついてもいい噓。

わたしも昔は「夫婦とはいつでも仲良くしていなければならない」という呪いにかかっていました。ケンカしている姿を子どもに見せることも悪だから絶対に見せてはいけない、し、親の背中を見て育つというし常に見本となるような生き方をしなければいけない、と。

だけど、わたしも人間です。昔に比べ感情の起伏も相手への期待もいい具合に落ち着いてしまったのでケンカをすることは減りましたがそれでも腹が立つことは山ほどあります。

42歳になり軽い更年期と言いますか理由もわからないが無性に腹が立って仕方がないときがある。

そんなときは堂々とひとりになりたい旨を伝え

「今日はあなたと一緒に過ごさないのでどうかあなたも自分の時間を過ごしてくだせえ」

と頼むことにしています。うちの場合、沖縄に住むようになってから旦那さんが長期の出張から帰ると自然と沖縄で一緒に遊びまくるという生活スタイルに変わったので自動的に一緒にいる時間が増えたんです。仕事をする時間や勉強をする時間は自分で確保をして「ここの時間は仕事します」「勉強したいので」と区切らないと沖縄タイムに負けてしまうということもありますが、ホルモンバランスやら軽い更年期だかの理由をつけてひとり時間を意識してつくる。

いや、夫婦仲がいいにこしたことはないんですよ。たぶんね。たぶん。

でも、SNSなんてきれいな世界のまるであの世みたいなことしか書いてないようなアプリに振り回されて「うちなんてケンカばかりで、あそこの夫婦みたいに高価なプレゼントもくれないし」とか「夫婦でデートなんて何年前の話しだろう…きっとダメな夫婦なんだわ」なんて落ちこまなくていいんですよ。よそのあの世みたいな天国そうな家庭にだって悩みはあり家のなかだって毎日綺麗なわけもなくもしかしたら写真に写っていない部分は洗濯物の山かもしれない。

幻想に惑わされる前にお薦めなこと

だからあれもこれもと欲張るまえに「これだけは譲れない夫婦像」みたいなものは決めて夫婦間でシェアすることをお薦めします。たとえば大きなお金を使うときは一旦相談してから決めよう、とかどれだけ忙しくても子供の学校行事だけは一緒に行ってほしい、とか月に一回は一緒にご飯食べに行こう(できれがいいものが食べたい)とか、夜は一緒にお酒を飲んで1日のことを聞いてくれ、とかまあ挙げたらキリがないですが譲れない夫婦像はシェアするのはお薦めです。

だってさ、それが守られなくなったときは怪しい匂いがするもんね(笑)

世の中はたくさんの神話で出来ています。どの神話を採用して自分はどう生きていくのかは自分で決めちゃうことが出来る。わたしはそう信じて気ままな2回目の結婚生活を送っています。あれ?だから二度目なのか?